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こんぶ店長さん、一番好きな本は何ですか？
とよく聞かれる。

あるときは「バンビ」と答えるし、あるときは「はてしない物語」と答える。
またあるときは「ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集」と答える。
どれも嘘ではない。一冊に絞れないからこうなってしまう。

しかし、おもしろさ！読み応え！で言えばハッキリ言える。「はてしない物語」だ。
この本を読んだとき、もう十分な大人になっていたが不思議な体験をした。
声が聴こえて中に引きずり込まれそうになった。
そちらの世界に行ってしまっていいのか、いや、もしかしたら現実に戻ってこれないかもしれないと
怖くなった。
頭の中に情景が浮かぶ本は多数あるが、ここまで本の世界と現実の境界線がなくなったのは初めてだった。
どれだけ興奮したことか。

この本の好きな理由はほかにもある。
立派な箱に入っていることと、赤い絹にまとった装丁と、裏表紙と挿絵と、インクの色だ。
どうですか、豪華でしょう？
これが3千円ほどですよ。
いま作ったらおそらく7千円以上します。

40年ほど前に発刊されたものですが、この先も、
親から子に、子から孫にと継がれてほしい。
１００年後に生きる子どもたちにも。

そのためにも、この本を家宝にしませんか？

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バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ! 叫んだとたんバスチアンは本の中にすいこまれ、この国の滅亡と再生を体験する。
児童文学の最高峰。