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ジョン・レノンは亡くなる二日前、1980年12月6日のインタビューでこう語っている。
「イマジンは、実際にはレノン・オノの作とすべきなんだ、多くの部分が、歌詞もコンセプトも、ヨーコから出ているんだけど、（中略）本当にあれは彼女の『グレープ・フルーツ』という本から出ているので、あれを想像せよ、これを想像せよというのは、全部彼女の作であることを遅ればせながら公表します」

名曲、ジョン・レノンのイマジンは、例外なく僕も好きで何度も聴いた。その曲が、実はオノ・ヨーコの言葉が影響して作られたと聞くと読まずに要られない。
残念なことに「グレープ・フルーツ」はもう手に入らないが、再編集されたこの本「グレープフルーツ・ジュース」は、新刊で手にすることができる。

〝 石を空に投げなさい 戻ってこないくらい高く 〟
〝 太陽を見つめなさい それが四角くなるまで 〟
〝 月に匂いを送りなさい 〟
〝 この本を燃やしなさい 読み終えたら 〟

こんなに破壊力がある言葉に出会ったのは初めてです。想像とは、自由で無限であることは知っていたつもりだ。だけど、僕の想像なんて小さい枠、狭い範囲にしか過ぎないことを突き付けられた。

いい本は無数に存在する。感動なら、そこらじゅうでもらえる。だけど、腹の底から力が湧いてきたり、突き動かされる本は数少ない。
そういう本がないのではなく、自分にスイッチを入れることが少ないということ。

〝 心臓のビートを聴きなさい 〟

耳が遠くなる前に、この本を読んでほしい。

こんぶ店長